遺言執行者の辞任と変更

弁護士や行政書士の職につけば、遺言執行者を頼まれることもあるでしょう。
しかし全く法律に関係が無い仕事をしているにも関わらず、遺言書で執行者に指名されていればどうしようもありません。
他に仕事を抱えている身で更に遺言執行者の仕事まで任せられれば、にっちもさっちも行かなくなります。
そこで遺言執行者を別の人に変更してもらいたい所ですが、変更は出来るのでしょうか。

結論を先に言えば、希望すれば遺言執行者を辞めることは可能です。
でも就任後に辞めたいというのならば、正当な理由が求められるので、辞めたくても辞められない状態になってしまいます。
遺言書に指名されているとはいえ、実際に執行者になるかどうかは指名された本人に委ねられています。
もし無理だと判断すれば、辞退することは可能です。
就任前に辞退する際は相続人への通知義務は必要なく、辞退理由を求められることも無いでしょう。
ただ執行者の仕事を無報酬で引き受けるのは嫌だというのであれば、報酬付与審判を申し立てれば万事解決です。

しかし執行者になってから辞任するとなると、話は変わります。
辞任手続きを行う際には家庭裁判所に申し立てを行い判断を委ねることになるので、辞退理由も求められます。
また申し立てを行う際には、収入印紙・郵便切手・戸籍謄本等が必要となります。
就任後でも辞退は出来るものの、辞退する為の手続きは少々面倒なものとなっているのです。

被相続人の財産を相続するには、必ず遺言執行者が必要になるという訳ではありません。
でも被相続人は何か事情があって遺言執行者を指名したので、もし辞任となれば他の人に変更するしかないでしょう。
新たに遺言執行者を決める際には、再び裁判所へ申立を行い新たなる執行者を選任することになります。
誰が新しい遺言執行者になるかはその時によるとしか言いようがありませんが、無難に行くのならば弁護士や司法書士等の専門家に任せるのが1番でしょう。