遺言執行者とは

被相続人の財産内容を熟知しており、しかも相続人が抱えている事情も全て把握している人は誰でしょうか。
答えは被相続人本人です。
だから相続人に財産を分配する時は被相続人が取り仕切るのが1番ですが、流石に本人が取り仕切る訳には行きません。

誰にどれぐらい財産を分配するかは法律で決められているものの、一方で遺言書があれば遺言書に従うようようにとも決められています。
しかし被相続人本人が出て来て、財産分与を取り仕切るとなるとホラー映画そのものです。
そこで相続人を代表する遺言執行者により、相続に関するありとあらゆる手続きを取り仕切っていきます。
ただ絶対に遺言執行者を決めなければならないかと問われると、特に決める必要もありません。
遺言書に「誰にどの財産を分けるか」がしっかり書かれているのならば、執行者を決めなくても問題は無いでしょう。

しかし相続人の廃除や子供の認知を行う際には、遺言執行者が必要となります。
相続人の廃除とは文字通り、相続する権利を排除することを言います。
被相続人は親族から激しい暴力やいじめに遭っていれば、その人に遺産を受け継がせたくないと思うのは当然です。
しかし法律上では暴力をふるっていた親族でも、相続の権利はあります。
そこでどうしても財産を受け継がせたくない親族がいた場合、被相続人本人が直接家庭裁判所へ赴き親族から相続の権利を排除することを言います。
しかし生前ならばまだしも亡くなった後に相続排除を行うのは実質不可能なので、遺言執行者が代理となり家庭裁判所へ手続きを行います。
また被相続人に隠し子がおり遺言書で認知していた時も、遺言執行者が必要となります。

遺言執行者は未成年で破産していないのであれば、誰でもなることは可能です。
しかし大変責任のある仕事を任されるので、必ず信頼のおける人物にお願いした方が良いかもしれません。
ちなみに遺言書で執行者の指定があれば、その人物が遺言執行者となります。